材質変更による最適な歩留まりとコストバランスの見極め

中子に使用する材質(砂種)は、製造時のQCDに大きく影響する要素の一つです。
コーテッドサンドの中でも様々な砂種があり、中子のサイズや形状によって使い分け、材料費と歩留まりのバランスを見極めることが重要になります。
製造中の中子においても、発生する不具合や歩留まりの状況を見ながら材料変更を検討、ご提案する場合もあります。
材料変更を検討するケース

形状が複雑であったり、細い部位のある中子は、末端部分の充填不良が起きやすくなります。
安価なコーテッドサンドで製造した際に充填不良が頻発してしまう場合は、セラビーズへの材料変更を行う場合があります。
セラビーズ(Cera Beads)とは、アルミナ(酸化アルミニウム)などのセラミック原料を球状に焼結して作られた人工砂(セラミックビーズ)です。砂の粒子が丸く、流れやすいため充填不良が起きにくいという特性があります。
一般的なコーテッドサンドよりもコストがかかるため、採用するかの判断は慎重に行う必要があります。
材料変更では歩留まりとコストバランスの見極めが重要
中子の製造に置いて、単に材料単価の安さだけで砂を選定すると、不良率の増加や修正・再投入の手間が発生し、結果的にトータルコストが高くなる可能性があります。そのため、コストだけではなく、不良率、修正・再投入率、サイクルタイム(硬化・冷却時間)、材料ロス率など、複数の要素を総合的に確認し、最適な材料を使用することが重要です。
当社では中子製造時の不良率やサイクルタイムなどの裏付けデータを元に、最適な材料のご提案を行うことで、中子の製造コストの全体最適を実現しています。