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中子の代表的な不具合例と発生原因・対策

砂を熱して固めるシェル中子は、製造の過程で割れ・欠け・寸法不良など、様々な不具合が発生します。
中子の不具合は鋳造品の品質への影響はもちろん、手直しや再製作によるコスト増加、納期遅延の要因となります。
本事例では、代表的な中子の不具合例とその原因、当社で行っている対策を紹介します。

不具合例と原因・対策

不良内容 発生原因 主な対策

硬化ムラ、割れ

硬化ムラ、割れ
変形(折れ・反り・収縮)

硬化不足(硬化時間が短い) 熱を入れる温度と時間管理の徹底。加熱時間が長すぎる場合、今度はコストがかかってしまいます。
当社では、製造する中子ごとに秒単位で時間を決めて温度と時間を管理しています。
脱型時の変形、折れ 金型の押上ピンが使用するごとに摩耗し、ばらつきが生まれることで脱型時にズレが発生します。
成形の度に押上ピンのメンテナンスを行い、ピンに異常がないか確認しながら作業を行っています。

変形(折れ・反り・収縮)

変形(折れ・反り・収縮)

使用している砂種と温度焼成後の中子の置き方 使用する砂種や形状によって温度と時間の管理を徹底します。
焼成後、中子の温度が下がり固まる過程で変形が起きやすいため、形状によって中子を保持するための治具を用意するなど対策を行っています。

バリ不良

バリ不良

金型の合わせズレ、金型の摩耗 こまめに金型の点検を行い、合わせた際の精度を確認します。
ダボ、摩耗による合わせズレが発生した場合は、金型を交換して対応します。

欠け・亀裂・欠損

欠け・亀裂・欠損
欠け・亀裂・欠損

脱型時の無理な引き抜き 脱型の手順やチェックポイントを定型化し、作業者による違いをなくす他、スムーズに脱型するために、金型の脱型方向や勾配設計を最適化するというアプローチも有効です。
上型、下型に砂型付着したまま残ってしまう サイドブロー特有の問題です。金型にシリコンを定期的に塗ることをマニュアル化し、対策しています。
搬送・衝突による破損 搬送ケースの構造や、緩衝材の入れ方、箱に並べる方向の工夫など、運搬時の揺れや振動の影響を極力抑えるよう対策しています。

不具合を減らすための仕組みと体制の構築

中子製造時の不具合を防止するためには、日常的な不良内容の記録と分析や、チェックリスト・作業標準の整備・更新が重要です。
当社では技術者の間で不具合情報を共有し、対策・検証を行うための体制づくりにも注力し、継続的な改善を図っています。

中子の不具合対策、品質問題でお困りの際は、お気軽にご相談ください。

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